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東京兄弟ママ。あずさ兎の子育て記録帳。

フィンランド風マタニティパッケージを作って出産準備した話。

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こんにちは、あずさ兎( @azusausagi )です。
フィンランドには妊婦全員がもらえる「マタニティパッケージ」というものがあります。
今から4年も前のことになりますが、わたしたち夫婦が、出産準備としてマタニティパッケージを作ったときのことをまとめてみました。

マタニティパッケージってどんなもの?

フィンランドでは妊娠をすると「マタニティパッケージ」または「育児パッケージ」と呼ばれる大きな箱をもらうことができます。
箱の中には出産や子育てに必要なグッズがたくさん詰まっていて、箱自体もなんとベビーベッドとしても使えるという優れもの。
フィンランド政府による子育て支援施設「ネウボラ」のサポートの一環で、費用は無料です。
ネウボラでは妊娠出産から就学前まで、同じ保健師が担当し、切れ目ない支援を行うことで、子育ての不安や家族の問題を早期に解決することができます。

マタニティパッケージが欲しい!

初めての妊娠中、つわりでインターネットばかり見ていた時期に、マタニティパッケージの存在を知りました。
頼れる先輩ママがいない中で、育児用品がまとめて一式購入できるというのは魅力的。

フィンランドで配布されているマタニティパッケージを購入することはできませんが、フィンランドのパパが設立した会社が販売している「フィンランド・ベイビーボックス」なら日本からでも買うことができます。
しかし、実際に購入しようと見てみると、日本の出産準備リストとはずいぶん内容に差があります。
産後の赤ちゃんの衣類がメインで、出産や産後に必要なものはカバーされていませんでした。
わたしは必要なものを揃えたい一心で、夫はわたしへのプレゼントとしての気持ちから、夫婦でオリジナルのマタニティパッケージを作ってみようということになりました。

我が家のマタニティパッケージ

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プレママ雑誌や赤ちゃん用品店の出産準備リストをもとにアイテムを買い揃え、段ボール箱に詰めこんでいきます。
段ボール箱と、底に敷いたウレタンマットは、業者に特別に注文した気合の入れようです。
完成したマタニティパッケージの中身はこんな感じ。

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大きく見えた箱はすぐにいっぱいになりました。
写真に入りきらなかったアイテムを含め、この時点で7万円の出費です。

実際に使ったアイテム

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肌着
赤ちゃんの衣類は、たくさんの種類のものを数枚ずつ揃える必要はありません。
特に新生児のうちは最低肌着だけあればなんとかなります。
紐で結ぶタイプのものが多いですが、長男はお肌が弱く、結び目がゴロゴロして赤くなってしまうことがあったので、次男のときはマジックテープのものを用意しました。
実際に使ってみて、自分と赤ちゃんに合っているものをネットで買い足しても遅くありません。

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ツーウェイオール
新生児のうちは短肌着+長肌着を着せ、エアコンで室温を調整していました。
1ヶ月健診の後、お出かけをするときはツーウェイオールを着せることも。
買ってあったのでこの2着をよく着せていましたが、これ、あまり長男の顔に似合いませんでした(笑)
そんなことを思うのは親くらいでしょうが、赤ちゃんにも似合う似合わないってあるんですね。
お出かけ用の服は、生まれてから購入した方がしっくりくるものを選べそうです。

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産褥ショーツ
出産〜入院時に使うものは産院から指示された持ち物を基準に購入したので、ほとんどのものは使用しました。
リストで時々見かける産後のガードルやニッパーは、入院中に使用しないことの方が多いそうです。

あまり使わなかったもの

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ベスト
赤ちゃん用品店にいくと、さまざまなタイプのベストが売られています。
SIDS(乳幼児突然死症候群)の原因のひとつに、「温めすぎ」があるのではないかとも言われており、赤ちゃんには厚着をさせすぎないようにした方がいいそう。
新生児の期間は出番がほとんどなく、お出かけできる頃になると、サイズが変わっているので、出産準備としてはなくて良さそうです。

環境によるもの

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哺乳瓶
授乳用品は生まれてみるまで必要になるかどうか分かりません。

スタイ
新生児のうちは基本的に必要ないと言われるスタイ(よだれかけ)ですが、長男はミルクの吐き戻しが多いタイプだったので、あって便利でした。

番外編:スリーピングバッグ

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マタニティパッケージとは別に、寝袋(スリーピングバッグ)で寝かせた方がSIDSのリスクが下がるかも知れない、という記事を見かけたので、寝袋を準備しました。
日本では足まで塞がっているタイプの寝袋が見つけられなかったので、イギリスの「slumbersac」というメーカーのサイトから購入しました。
掛け布団のように顔にかからないという面では安全そうですが、温めすぎの不安もあり、結局「何もかけない」のがベターと考えて、わたしはそうしていました。

ただ、授乳後にベッドに直接赤ちゃんを降ろすと、温度の変化か、抱っこから離れる不安のせいか、泣き出してしまうことが多いので、この寝袋に包んだまま授乳をし、そのままベッドに降ろすと泣かないことがよくあり、重宝していました。

マタニティパッケージは必要?

フィンランドでは、このマタニティパッケージを受け取るか、2万円程度の現金を受け取るかを選ぶことができます。
それでも、初めての妊娠の場合はほとんどの妊婦さんがマタニティパッケージを選ぶんだそう。
国が違っても、妊娠や育児が人それぞれ違うことには変わらないので、当然人によって使わないアイテムもあるのではないかと思います。
「育児パッケージを受け取ること」は、必要品の支給という意味だけではなく、「妊娠を祝福する」という意味も大きいのかもしれません。
「国からお祝いのプレゼントをもらう」という経験は、妊娠出産が歓迎されていると実感することができ、これからの子育て、そして2人以上子供を持つことにも意欲が湧くのではないでしょうか。

受け取る側からすると、一律で同じアイテムを配布するより自分で選ぶことができた方が実用的ですが、子育てをする家族にもれなく、ひとしく支援をするには合理的なシステムですね。

実際に作ってみて

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マタニティパッケージを自分たちで作ってみて感じたのは、夫婦ともに親になる自覚が持てたということ。
このきっかけがなければ、夫婦で同じ足並みで育児をスタートすることはできなかっただろうと思います。
無駄な出費は増えましたが、わたしたち夫婦の最初の子育ての思い出です。

社会全体で妊娠出産を祝い、社会全体で子育てをしていく。
子育て中、肩身が狭い思いをすることもありますが、そんな社会になっていくといいですね。

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